2012年12月20日木曜日

Chrome 23:ゴシックに無い漢字などの表示

下図は注音字母というブロックの文字です。
ふと気づいたら、Chromeだと見慣れない字形で表示されていました。調べたらArial Unicode MSでした。Arial Unicode MSが無いと明朝体です。


IEでこれらはSimSun化文字です。下図の「あ」はフォント状態の確認のために置いています。MingLiU(PMingLiU)でも表示できますが、ChromeのはSimSunみたいです。


これらの文字はMS Pゴシックにはありません。下表は各フォントの定義の有無を示しています(数字はグリフインデックス)。

Arial UM MS Pゴ SimSun Gulim PMingLiU
3105 4828 - 639 - 947
3106 4829 - 640 - 948
3107 4830 - 641 - 949
3108 4831 - 642 - 950

他のブロックで同じパターンの文字を見てみました。Chromeでの挙動は同様のようでした。



Arial UM MS Pゴ SimSun Gulim PMingLiU
3025 4624 - 888 - 764
4E52 8417 - 1154 - 7674
FE4B 6451 - 927 - 28818
FE55 6460 - 936 - 28827

下図はCJK統合漢字ブロックのSimSun化文字、およびCJK互換漢字ブロックのGulim化文字の挙動を見ています。Chromeではゴシックにあるものはゴシックで表示されているようです。



Arial UM MS Pゴ SimSun Gulim PMingLiU
4E02 8337 2895 1074 - 7594
4E06 8341 - 1078 - 7598
F91D 5501 15800 - 32648 28523
F91E 5502 - - 32650 28524

Chromeにおける漢字の表示は、IEでフォント変化文字であるかどうかにかかわらず
  • ゴシックにあればゴシックで表示される。
  • ゴシックに無いものは、Arial Unicode MSにあればArial Unicode MSで表示される。
  • Arial Unicode MSが無ければSimSunやGulimで表示される。
という挙動であるように見えます。一概に言えるのかはまだわかりませんけど。

レアケースですが、Arial Unicode MSに無い場合にMingLiU(PMingLiU)で表示されるものもあります。
下図の文字はゴシックにもSimSunにもGulimにもありません。MingLiU(PMingLiU)およびArial Unicode MSにはあります。なお「あ」の状態を見れば分かる通り、これらはフォント変化文字ではありません。



Arial UM MS Pゴ SimSun Gulim PMingLiU
319D 4975 - - - 995
319E 4976 - - - 996
319F 4977 - - - 997

下図のケースは、Windows 7にインストールされていたフォント全体の中でもMingLiU・MingLiU_HKSCS・PMingLiUにしかなかったものです。ChromeではいずれもIEと同じ表示になっています。こちらもフォント変化文字ではありません。



Arial UM MS Pゴ SimSun Gulim PMingLiU
9FA6 - - - - 33344
9FA7 - - - - 33385
9FA8 - - - - 33392
9FA9 - - - - 33424

ちなみに先の「天」「地」「人」はメイリオにならあるんですが、そういう新しいフォントは使われないようです。古いフォントで対応しているのは、まだXPをサポートしているからでしょうか?
そう言えばGmailはIE8のサポートを終了しました。ChromeはいつまでXPをサポートするんでしょうか。上のような挙動も、いずれ変わるのかもとちょっと思いました。

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