2016年6月5日日曜日

Chrome 51:SimSun化に対して特殊な文字

前回の話の続きですが、その前にSimSun化とは別のフォント変化を見つけました。

以前、Chrome上の半角カナの表示においてカギカッコなどの記号類だけArial Unidode MSで表示されているという話を書きました。今は仕様が変わっているようですが、半角の記号類が特殊であることは変わらないようです。
下図の半角カタカナのコメント表示は、Arial Unidode MSの有無に関係ありません。フォントはメイリオだろうと思われます。


これに半角のカギカッコを追加してみると、先頭の半角カナのフォントが変わります。その字形はArial Unidode MSの有無によって異なります。


半角カギカッコによるフォントへの影響はSimSun化のそれと同じように見えます。
下図はカギカッコとカタカナの位置を入れ替えた場合の字形の違いを示しています。


2016/7/21追記:
以下の現象はChrome 52では起こらなくなったようです。

半角カギカッコの効果は全角文字に対しても同じでした。



半角カギカッコの直後の文字は、Arial Unidode MSがあればArial Unidode MS、なければMS Pゴシックではないかと思います。

SimSun化の話に戻ります。
前回SimSun化文字の直後の文字しか変化しないと書きましたが、半角カギカッコが間に入るとそうではありませんでした。


この状態は半角カギカッコがいくつあっても同じでした。

これとは別に、似たような挙動をとる文字がありました。全角の長音記号です。


SimSun化文字の直後でなくても、長音記号が連続する限りSimSun化が続きます。
また、連続する長音記号の中でなら何文字めでも「あ」がSimSun化します。


ただしこの効果は漢字だと発生しないようでした。


また、ひらがなであっても2文字めがあるとそこでメイリオに戻されるようです。


たまたま長音記号で気づきましたが、実は全角のカギカッコでも同じでした。どういう理屈なのか、これらの記号類はかな文字とは区別されているようです。
なお、この挙動は冒頭の半角カギカッコによるフォント変化の中でも同様でした。