2013年10月21日月曜日

Windows 8.1で引っかかったもの

先週木曜日、Windowsストアで配信が始まった8.1へアップデートしました。
数時間かかったという方もいたようですが、うちでは配信直後に始めたのがよかったのか再起動を求められるまで1時間ちょっと(その間PCはふつうに使用)、再起動に20分ちょっとくらいで済みました。

8.1になって真っ先にやったのは、タスクバーのプロパティへ新たに追加された「ナビゲーション」タブで2つの項目を変更することでした。


「右上隅をポイントしたときにチャームを表示する」→オフ
「・・・スタート画面ではなくデスクトップに移動する」→オン

これで8のデスクトップを使う上での不満は、おおかた解消するようなものでした。特に右上隅のオプションは、チャームがチラチラ出なくなってありがたいです。

8.1Previewの時はノートンを入れても削除されて、Windows Defenderが有効になってしまいました。その後対応したようだったので、最新版への更新を確認した上で8.1にアップデートしたら通常通り起動しました。その他大きな問題はなく、アプリケーションの起動も早くなって快適でした。
と言っても、幾つか引っかかったものもありました。

  • ディスプレイドライバ
グラボはRadeonです。CCCを起動したところ追加したプリセットが有効にできなかったり、フルスクリーンにしたゲームでカーソルがちゃんと動かなかったりといった不具合がありました。
これは既存のディスプレイドライバが8.1に対応していなかったようで、新しいものを入れたら解決しました。

AMD Catalyst Display Driver

ただしふつうにインストールしたら、途中で画面が真っ暗になったまま戻らなくなりました(止むを得ず電源を落として再起動)。再度のインストール時に一度「アンインストール」でコンポーネントを削除、あらためてインストールしたら大丈夫でした。


  • デスクトップのコンテキストメニュー
デスクトップ上だけ、右クリックメニューがマウスカーソルの左側に表示されるようになってしまいました。


タッチパネル向けの仕様です。「タブレットPCの設定」で左利き用に変更すると右側に表示されるらしいのですが、そもそもタッチパネルではないので検索してもそんなメニューは出てきません。以前にタッチ操作をエミュレートできるマウスを入れていたせいでしょうか。
調べたところ、これはレジストリで変更できました。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\WindowsにMenuDropAlignmentというエントリがあり、この値を1から0に変更してシステムを再起動しました。


ちゃんと右側に表示されるように直りました。

レジストリ変更・再起動後

  • スタートメニュー「復活」ソフト
以前ここで書いたStart Menu 8が動かなくなりました。アンインストールしてホームページからあらためてダウンロード、インストールしてもだめでした。8.1対応と書いてあるので、うちのPC固有の問題かもしれません。
かわりにClassic Shellを入れてみたら、問題なくスタートメニューが動作しました。


8.1で追加された「スタートボタン(のようなもの)」からこのメニューを開くこともできますが、図のように独自のボタンに置き換えることも可能です。この状態だと、一番左下隅で右クリックすればWindowsの管理系メニューも表示されました。



  • その他
8では動いていた魔法使いの夜でディスクチェックが通らなくなってしまいました。通らないとサポートツールが起動して「プロテクト誤動作対応」を実行するように促されるのですが、やっても変わりませんでした。
これはサポートツールを「管理者として実行」で起動したら解決しました。


その他ブラウザやOffice、PowerDVDやふだんよく使うフリーのソフトなどは問題ありませんでした。エラーが出たものでも、最新版に更新したら大丈夫だったりしました。ただしWindows 8向けのマウスのドライバを入れようとしたら、OSを8として認識しないというケースもありました。


まだ8.1に対応していなかっただけでしょうが、無いと困るソフトや高価なソフトなどは事前に対応状況を確認した方がよさそうです。

なお、いつもここに書いているニコニコのコメント表示については、今見ている限り8での挙動と変わらないようでした。何か気づいたら調べてみたいと思います。

2013年10月8日火曜日

Qwatch:ランダムなMS UI Gothic化(1)

画面上のコメント全体がいっせいにSimSunやGulimに変わってしまう現象(いわゆる「連れ回し」)は昔からありましたが、最近それとは別のフォント変化を見かけるようになりました。
従来の「連れ回し」と異なるのは、画面上のコメント全体ではなく一部でのみ起こる点です。

下図の上はそのフォント変化が起きたところ、下はブラウザを再起動後に同じ箇所を表示させたところです。環境はWindows 8・IE 10です。

上:IE再起動前/下:IE再起動後

A・B・Cとマークしたコメントを比較してみます。

左:IE再起動前/右:IE再起動後

同じひらがな3文字が使われていますが、ブラウザ再起動前のAとB・Cとでは字形が異なっています。再起動後を見ると、Aの方が本来のMS Pゴシックの表示であることがわかります。ただし再起動前のAも、よく見るとコメントの最後が途中で切れています。

下図も同様のケースです。こちらはA・B・C・Dが全く同じ文字列のコメントです。

上:IE再起動前/下:IE再起動後

再起動前のA・CとB・Dとでは、やはりひらがなの字形が異なっています。「に」の違いが特徴的です。

左:IE再起動前/右:IE再起動後

B・Dの方が本来のMS Pゴシックのようです。A・Cの方は、字形的にMS UI Gothicだと思います。

Windows XPだと、タイ文字を使うことでこのMS UI Gothicを意図的に表示させることができます。


これはXPでタイ文字に使われるTahomaに日本語の文字は含まれておらず、かつTahomaのフォントリンク先にMS UI Gothicが設定されている結果だと考えられます。
上下段のコメントを比べると、MS UI GothicはMS Pゴシックより文字幅が狭いのがわかります。冒頭の図でAのコメントの最後が切れていたのは、「幅だけ」MS UI Gothic化していたように見えます。

ただし7や8では、XPと同じ方法でMS UI Gothicを表示させることはできません。タイ文字に使われるフォントがXPとは異なり、また日本語の文字はタイ文字の影響を受けることなくMS Pゴシックで表示されます。


ここでのMS UI Gothic化はタイ文字とはまた別の原因なのでしょう。
そもそも、この現象は全くランダムに起きるようです。下図は動画を一時停止した状態でシークバーをクリックし、コメントを再描画させているところです。


それぞれの図において、矢印で差したコメントだけがMS UI Gothic化しています。一度MS UI Gothicに変わったコメントも、他のコメントがMS UI Gothic化すると元のMS Pゴシックに戻っています。何がトリガーになっているのかは全くわかりません。

なおWindows 8だけではなく、7・XPでも同じ挙動が見られるのを確認しました。Qwatch(そう言えば名称がGINZAに変わりますが)特有の現象なんでしょうか。

2013年10月5日土曜日

Waterfox 24(Preview):Profilesの変更

2013/10/7追記 :
下記の問題は正式版では直っていました。

前回の話の続きです。
Waterfox 24の試作版が再度アップされていたので試しましたが、ユーザエージェントの問題・プロファイルの問題ともに解決はされていないようでした。
ユーザエージェントの方は前回書いたgeneral.useragent.overrideで直しました。
プロファイルの方もフォーラムの中で回避方法が紹介されており、やってみたところうまくいきました。また勉強になったので書いときます。

現在のFirefoxは以下の場所にプロファイルが置かれています。Cyberfoxもこれを読み込みます。

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\○○○.default

ところがWaterfoxでは以下の場所になってしまい、上のプロファイルを読み込みませんでした。

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Firefox\Profiles\△△△.default

(○○○.defaultや△△△.defaultの実際の名前は見てみないとわかりません。)
回避方法というのは、Waterfoxのprofiles.iniを書き換えてFirefoxのプロファイルの方を読み込ませるというものでした。


「編集」で開くと、元のprofiles.iniは以下のように書かれています。

[General]
StartWithLastProfile=1

[Profile0]
Name=default
IsRelative=1
Path=Profiles/△△△.default

[Profile0]の部分を以下のように書き換えます。

[Profile0]
Name=default
IsRelative=1
IsRelative=0
Path=firefox/○○○.default
Path=C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\○○○.default
Default=1

これでFirefoxのプロファイルの方を読みこむようになりました。こういうことができるんですね。
Cyberfoxの言語パックまで読みこむようになってしまいましたが:

上:Waterfox/下:Cyberfox

気持ち悪いので言語パックを公式のものに変えてみたところ、今のCyberfoxではエラーが出て起動しなくなってしまいました。やむを得ずCyberfoxのものに戻しました。


なお上のようなエラーが出た場合は、○○○.default内のextensionsフォルダにあるlangpack-ja@firefox.mozilla.org.xpiをいったん削除してから入れ直してます。

ニコニコなどを見ている限り、両者の使い心地に体感的な差はありません。
ただしCyberfoxの方は「Clean Ram Cache」「Restart Browser」というメニューが独自に追加されています(アドオンでもカバーできると思いますが)。