2013年10月8日火曜日

Qwatch:ランダムなMS UI Gothic化(1)

画面上のコメント全体がいっせいにSimSunやGulimに変わってしまう現象(いわゆる「連れ回し」)は昔からありましたが、最近それとは別のフォント変化を見かけるようになりました。
従来の「連れ回し」と異なるのは、画面上のコメント全体ではなく一部でのみ起こる点です。

下図の上はそのフォント変化が起きたところ、下はブラウザを再起動後に同じ箇所を表示させたところです。環境はWindows 8・IE 10です。

上:IE再起動前/下:IE再起動後

A・B・Cとマークしたコメントを比較してみます。

左:IE再起動前/右:IE再起動後

同じひらがな3文字が使われていますが、ブラウザ再起動前のAとB・Cとでは字形が異なっています。再起動後を見ると、Aの方が本来のMS Pゴシックの表示であることがわかります。ただし再起動前のAも、よく見るとコメントの最後が途中で切れています。

下図も同様のケースです。こちらはA・B・C・Dが全く同じ文字列のコメントです。

上:IE再起動前/下:IE再起動後

再起動前のA・CとB・Dとでは、やはりひらがなの字形が異なっています。「に」の違いが特徴的です。

左:IE再起動前/右:IE再起動後

B・Dの方が本来のMS Pゴシックのようです。A・Cの方は、字形的にMS UI Gothicだと思います。

Windows XPだと、タイ文字を使うことでこのMS UI Gothicを意図的に表示させることができます。


これはXPでタイ文字に使われるTahomaに日本語の文字は含まれておらず、かつTahomaのフォントリンク先にMS UI Gothicが設定されている結果だと考えられます。
上下段のコメントを比べると、MS UI GothicはMS Pゴシックより文字幅が狭いのがわかります。冒頭の図でAのコメントの最後が切れていたのは、「幅だけ」MS UI Gothic化していたように見えます。

ただし7や8では、XPと同じ方法でMS UI Gothicを表示させることはできません。タイ文字に使われるフォントがXPとは異なり、また日本語の文字はタイ文字の影響を受けることなくMS Pゴシックで表示されます。


ここでのMS UI Gothic化はタイ文字とはまた別の原因なのでしょう。
そもそも、この現象は全くランダムに起きるようです。下図は動画を一時停止した状態でシークバーをクリックし、コメントを再描画させているところです。


それぞれの図において、矢印で差したコメントだけがMS UI Gothic化しています。一度MS UI Gothicに変わったコメントも、他のコメントがMS UI Gothic化すると元のMS Pゴシックに戻っています。何がトリガーになっているのかは全くわかりません。

なおWindows 8だけではなく、7・XPでも同じ挙動が見られるのを確認しました。Qwatch(そう言えば名称がGINZAに変わりますが)特有の現象なんでしょうか。

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