2012年10月31日水曜日

Windows 8:niconicoアプリで見てみた

Windows 8 Proへのアップグレード直前、ストアでアプリを検索していてニコニコの公式アプリがあることに気づきました。評価版でちょっと試していました。
ところがアップグレード後によく見てみようと思ったところ、Metro(旧称)アプリでビデオが再生できないという問題が発生。いろいろと試してみたら、手動でインストールしたグラフィックカードの最新のドライバがダメだったようです。元のドライバに戻したら解決しました。


図の通りRadeon HD 2600XTという5年くらい前?のものです。正直この手の話は苦手なので何がいけないのかわからんのですけど、ちょっと前のPCに8をインストールする場合は気をつけた方がいいんじゃないでしょうか。

解決したところで、そのアプリについてです。

niconico - Windowsストア

とりあえずプレミアム会員しか使えない仕様です。ログインするとマイページに相当するものが開きます。


左から視聴履歴、マイリスト、オススメと並んでいます。さらに右へスクロールするとランキングやカテゴリも表示されます。アプリによってはマウスのスクロールや戻る・進むが対応しないものもありますが、このアプリは大丈夫でした。タッチパネルじゃなくても特にストレスはありません。


上はマイリスを開いたところ。nmは対応していないようで「このアプリでは再生できない動画です」と表示され、開くことはできません。
そして下図はマイリスから動画を開いたところです。横スクロールした全体をつなげてみました。


動画を開くと、まず左側のエリアが表示されます。再生数・コメント数・マイリス数や説明文・タグが並んでいます。一拍置いて自動的に真ん中の動画プレーヤーへスクロール、再生が始まります。
動画のサムネが背景になっているのがオサレです。右側のエリアではコメント一覧とオススメの動画も見ることができます。

いいな!と思ったのはスナップした状態でも動画が再生できることです。


マイリスを巡りながらデスクトップで他の作業、という使い方ができます。同じことがMetro(旧称)版のIEでもできなくはないですが、ページ全体が縮小されるのでこういう綺麗な表示にはなりません。
ただしこの状態ではコメントの表示も入力もできません。またアプリが非表示になると、起動していても音声は消えます。

11/7追記:
後から気づいたのですが、動画視聴中に→キーで早送りができました(←で戻る)。忙しい人のためなのか・・・本家にもないおもしろい機能です。

さてコメントです。プレーヤーの下に、コントローラとコメント入力フォームに相当するものが配置されています。


コマンド入力欄はありません。残念ながら使えないようです。
コメント一覧は再生時間順・自動スクロールで固定になっています(※その後、バージョンアップで自動スクロールのオン・オフと再読み込みができるようになっていました)。NG機能はありません。


下図は実際のコメントの表示を原宿と比較したところ。全然サイズが違うので、ほぼ同じくらいになるように縮尺を調整しています。


フォントも違います。niconicoアプリの方は英語も日本語もボールドなしのMS Pゴシックじゃないでしょうか。上下の段が詰まっているのも気になります。

IEで見られるフォント変化やWindows 8特有の挙動は起こりませんでした。


コメントの表示領域も違うんでしょうが上下が詰まっていることもあり、いっぱい積んだり改行で上下固定したようなコメントはIEの表示とかなり差がありました。要するにダメです。


Android版のニコニコ以上に差があるような・・・?

ともあれ、デザインが素敵で操作もしやすく、アプリとしてはよくできてるなーと感じました。
元々デスクトップPCでのMetro(旧称)には否定的でしたけど、こういういいアプリをいじってると考えも変わってきます。フルスクリーンで再生できないのがちょっと不満でした。

11/1追記:
フルスクリーンで再生できないのは自分の環境では仕様だったようです。
Windowsストアアプリでフルスクリーン再生できない - niconicoヘルプ

さらに追記:
その後のバージョンアップにより大きなモニタでもフルスクリーン再生できるようになっています。
Windows 8向けアプリ「niconico」バージョンアップ!1.5倍速再生も!‐ニコニコインフォ

ニコニコを閲覧するアプリでは、もう1つ公開されているものがありました(実はこちらを先に知りました)。

ニコアプリ(仮) - Windowsストア

こちらはフルスクリーンで動画が再生されます。コメントの描画が鮮やかなのがすごく印象的です。


これもスナップでも再生できます。公式アプリほどの機能はなく、コメントの投稿はできません。あくまで視聴専用ですが、公式アプリと使い分けてもいいなと思いました。

2012年10月29日月曜日

Windows 8:「スタートメニューを追加する」ソフトは必要か

Windows 8発売当日、ダウンロード版でProを導入しました。
90日評価版からはアップグレードできないので、いったんRelease Preview版に戻してからインストール。今ならMedia Center Packが無料なのでこれもインストールしました。3300円でこのアップグレードはお得です。やはり快適なので、もうメインのPCも8にしてしまおうか考え中です(たぶんしてしまうだろう)。

ところでスタートメニューが消えたのに対して「スタートメニューを追加する」ソフトというのをよく見ますが、Preview版の時から結局一度も使ったことがありません。Metro(旧称)であれデスクトップアプリであれスタート画面に置くことができるし、デスクトップから起動したいものは7同様ショートカットやタスクバーのピン留めを使っています。ふだん使わないものは検索するのも7と同じことです。

またコンパネなど管理系のものは、左下の右クリックで出るメニュー(正式な名前がわからんのですが):


で開いてます。コンパネはスタート画面にも置いちゃってますけど。

それでも、いまだに不便だと感じるのがシャットダウンです。チャームから開くのはめんどくさすぎる。
8にも従来のシャットダウンのダイアログがあります。こちらにVBScriptでかんたんに呼び出す方法が紹介されていました:

How to create a shortcut to the Shut Down Windows dialog in Windows 8, Windows 7 and Vista - Winaero

ただvbsだとスタート画面には置けませんので、こちらの記事で紹介されているリンク先の「Shutdown.exe」というのを使わせていただいてます:

Simple app gives you your 'Start' button back in Windows 8 - Neowin

これをスタート画面にピン留めしておいて終了する時にクリック:


デスクトップに切り替わってダイアログが表示されます:


スタート画面+左下右クリックメニュー+このShutdown.exeだけで特に今のところ困りません。「スタートメニューを追加する」ソフトというのは、これからも必要ないように思います。

2012年10月22日月曜日

Windows 8:ブロック要素の代替表示

Chromeの件を調べているうちにWindows 8の一般発売が来てしまいました。
一年前のDP版の時点で、7とコメントの表示に差異があることはわかっていました。しかし結局、Segoe UI Symbolが表示されているらしいということしかわかりませんでした。90日評価版で見る限りこの挙動は製品版でも変わらないようです。

ブロック要素(U+2580~U+259F)の文字を例にあらためて見てみます。
下図のコメント1文字目のU+3105・U+2588は、いずれもSimSun化を起こす文字です。2文字目のU+2580はSimSunに無いので別のフォントで代替表示が起こります。


既知のフォントリンクによる代替であればおそらくMS P明朝が使われ、Windows 7の表示はそれだと思われます。 Windows 8ではSimSunのフォントリンクは7と同じでありながら、異なる表示になっています。しかも同じSimSun化でも先頭の文字によって結果が変わっています(「あ」の有無)。

一応もう1文字、U+2590でも見てみます。これもSimSunにはありません。


挙動はU+2580と同じです。

8特有の表示がSegoe UI Symbolらしいというのは他の文字で字形から推測したことでしたが、このブロック要素だともっとはっきりしています。U+2596~U+259Fは7でも8でもSegoe UI Symbolにしかありません。
下図の各コメント1文字目はいずれもSimSun化文字です。2文字目のU+259Aは8だと表示されます。


ただしこの「あ」の有無による違いがなんなのか、今のところわかりません。どういう仕組みなのかすごく気になります。

また、7では表示されないという点もポイントです。コメント一覧で見ると字形自体はあることがわかります。


もしこれが7でも表示されるなら、拡張領域のケータイ絵文字なども表示されるんでしょうが。
何かのバージョンアップでそうなるのか、このまま7と8の差異として固定したものになるのか、これも気になるところです。

2012年10月17日水曜日

Qwatchで見てみた

ニコニコの新バージョン、やはり動画視聴についてはZeroWatch改良版って感じでした。

ニコニコ新バージョン:Q、新機能&新サービス - ニコニコインフォ

原宿もそのままです。
再生リストがもう少し変わらないかなと期待してたのですが、全体的にはデザインが変わっただけという印象です。軽量化が図られているようなので、これを機会に移行するユーザーが増えて更に改良が重ねられればいいなと思います。

さてコメントの方です。コメントパネルは変わってないようです。とにかく幅が狭いのが許せないのでStylishで引き伸ばしてみました。


ZeroWatchでもこうしてましたが、どうもこの幅の狭さが個人的にはストレスなようです。

コメント入力欄は画面下の表示がデフォルトにされました。設定でZeroWatchのデフォルトのように画面の中に表示させることもできますが、変える人はあまりいないんじゃないでしょうか。

実際にコメントして気づいたのは、コメントするたびにコマンドがクリアされてしまうことです。 これは好みの問題かもしれません(自分はちょっと嫌です)。それと自分が視聴しているWaterfoxでは、Alt+1・0(テンキー)で改行が入力できてしまいました。何か仕組みが変わった?

10/21追記:
コマンドがクリアされる仕様はその後修正されたようです。

コメントの表示については上下が気になりました。ZeroWatch同様、原宿より表示される領域は広いようです。


いわゆる「big16行」だとZeroWatchより崩れるみたいです。切り替えた時点では「中画面」モードで問題ないのですが:


「大画面」に変更すると上下にかなりすき間ができてしまいます。


あくまで今は導入直後なので、今後もこのままなのかはわかりませんけど。もしこれが仕様として確定なのであればけっこう影響ありそうですね。

2012年10月16日火曜日

Excel 2010:データの入力規則のドロップダウンボタンが消える

図の名前が変わるという話を昨日書いたのですが、そちらはこのことを調べていてたまたま気づいた件でした。

データの入力規則でリストを設定したセルから、ドロップダウンリストの▼ボタンが消えてしまいました。
オプションの「オブジェクトの表示」を「なし」にしているわけではありません。


入力規則を設定した直後から、この▼を「オブジェクトの選択と表示」で追ってみました。
▼は「Drop Down X」の名前で一覧に表示され、他のセルが選択されると非表示のマークに変わります。


名前は一時的につけられるもののようで、ブックを上書き保存しただけでも変わります。上の図では「Drop Down 1」が「Drop Down 2」に変わっています。

おもしろいことに、他のセルに移動して非表示の状態で保存すると「Drop Down」は一覧から消滅してしまいました。 セルに戻ると更新された名前で復活しました。


さて、一覧に表示されていればShapes("Drop Down X").Deleteとやって▼を削除することもできます。
もちろん意図的にそんなことをする理由は思いつきません。ところが実際に見たケースでは他にもオブジェクトが挿入されており、それらをまとめて削除するために以下のようなコードが実行されていました。

Dim shp As Shape
    For Each shp In ActiveSheet.Shapes
        shp.Delete
    Next

「Drop Down」は一覧になければこのFor Eachに引っかかりませんが、あれば引っかかって削除されてしまいます。


問題はその後です。
ブックが.xlsx形式の場合、先の例で見たように上書き保存すればまた「Drop Down」は復活しました。
ところが.xls形式だと上書き保存しても一度閉じてから再度開いても、復活することはありませんでした。それどころか、このシートでは他のセルに入力規則を設定しても▼が表示されなくなってしまいました。同じブック内の他のシートでは問題ありませんでした。

なお、この.xls形式のブックを.xlsx形式で保存し直したところ▼は復活しました。そういう仕様の違いなんでしょうが・・・新旧形式が混在してるとこんなことも起きるんだなぁとびっくりしました。

2012年10月15日月曜日

Excel 2010:2003形式で保存すると図の名前が変わる

知らなかったので。

シート上に図をいくつか挿入したとします。


ここで以下のようなコードを実行してみます。

Dim shp As Shape
    For Each shp In ActiveSheet.Shapes
        Debug.Print shp.Name
    Next

実行結果:


これらの名前は図の挿入時に自動でつけられたものです。

今開いているこのファイルを通常のExcelブック(.xlsx)として保存しても、97-2003形式(.xls)で保存しても上の結果は同じです。ところが97-2003形式の方は、一度閉じて再び開いてから上のコードを実行すると以下のような結果になりました。


.xlsx形式の方は再び開いても元の「Picture ○」のままです。

まぁシート上では名前ボックスにこの「図 ○」という名前が表示されるので、むしろなんで「Picture ○」なんだよという話ですが。もちろん、それぞれの図にあらためて別の名前をつければこのようなことは起こりません。
.xlsx形式と.xls形式はまだまだ混在してるので気をつけたいなと思いました。

2012年10月4日木曜日

Chrome 22:合成用文字による幅の補完(2)

(1)は単なる思いつきだったのですが調べたらけっこう使えそうだったので。

ほんとは三角(U+25E2~U+25E5)がChromeで縮むのをどうにかしたくて調べてました。
ところがただ合成用文字をくっつけるだけだと、Chromeでも合成されてしまって意味がありませんでした。



もっとも、この文字を単独で使うことはあまりないでしょう。違う活用を考えてみました。
下図の上段はU+25E2とU+25E3の間に全角幅の下線記号U+FF3Fを2文字はさみ、IEではコメント全体を全角幅で4文字分にしています。U+FF3FはChromeでも全角幅で表示されます。



Chromeの方は三角の幅が短い分、当然コメント幅が縮みます。

2つのU+FF3Fの間に合成用文字をはさんでみました。下図の例だと合成が起こるIEと起こらないChromeとで、U+0303を使った場合うまく幅が合っているように見えます。



これらの文字はUnicodeのダイアクリティカルマークというブロック(U+0300~U+036F)にあるのですが、こうしてただはさんだだけでIEで合成・Chromeで合成されず、となるのは5文字しかないようでした。


他の文字だとIEでも合成が起こらなかったりしました。
ちなみにこの5つの文字は、コードページ1258(ベトナム語)に定義があるという共通点がありました。他の文字は1250~1258にもCJKコードページにも定義がありませんでした。その意味はわかりませんけどw
せっかく合成用文字はたくさんあるのに、もうちょっとどうにかならないだろうか。

U+FF3FはCJKフォントだと思われますが(ここでIEはSimSun)、他の合成用文字もArialとならIE上で合成が起こります。じゃあゼロ幅のU+200Cに合成させればいいじゃん、と思いつきました。U+200CがArialだろうという話は前に書きました→この日記

下図の3段目・4段目は合成用文字にU+0304を使っています。
そのままU+FF3FではさんでもIEで合成は起こりませんが、U+200Cと組み合わせると合成されました。U+0304のフォント自体変わったように見えます。



結果、U+200CとU+0304を使ったパターンでもChromeと幅が合いました。これなら5文字以外も使えそうです。

さて、これを実際のコメントに使う例を考えます。
下図は三角とU+2587を組み合わせたコメントです。三角を使った行はChromeでは縮んでズレてます。


三角を使った行を上のU+0304を使った形に変えます。もう1つ別のコメントでU+2587の部分を作り、上からかぶせてみます。



IEもChromeも全角幅4文字分のコメントのまま、Chromeの三角部分のズレが修正されました。
三角自体が縮むのはどうしようもないとしても、Chromeで崩れないようにするという意味では実用的と言えるんじゃないでしょうか。
なお、以上の表示はArial Unicode MSの有無には関係ないようでした。またWindows 8でも同じでした。

問題はまたWindows XPです。
IEの方は若干7・8と挙動が異なるものの、上のU+0304のケースについては問題ありませんでした。一方Chromeでは全然ダメでした。


XP+Chrome・・・シェアを考えると諦めるしかないのかなと思いました。

2012年10月1日月曜日

Chrome 22:全角幅の空白文字(2)

Chromeでも全角幅になる空白文字として、(1)でU+3164という文字について書きました。
この文字のネックは、これ自体がGulim化文字だということです。


上の図においてU+2587はGulimに無いため、IEでは幅の短い字形(フォントリンクでMS UI Gothic)に変わっています。U+2588ならGulimの全角の字形になりますが、その場合ChromeではArialの幅の短い字形になってしまうことは言うまでもありません。
また、この文字は8だとSimSun化・MingLiU化で全角幅になりませんでした。

(1)ではU+115A~U+1160というのも調べました。これらはフォント変化文字ではないものの、8やXPで7と同様の表示になるのはGulim化の場合だけでした。
ところが同じ「ハングル字母」というブロックにあるU+11A3~U+11A7という文字が、やはり全角幅の空白でありながらU+115A~U+1160とは少し挙動が違うことに気づきました。


以下、このU+11A3を(1)の時と同じパターンで試したところです。Windows 7ではU+115Aと同じです。



U+115AはWindows 8だとIEでGulim化以外Malgun Gothicになってしまいました。
一方このU+11A3は、そうなるのがゴシックの場合だけでした。



なぜゴシックだけ違うのかは全くわかりませんでした(本来はフォントリンクでGulimのはず)。
とは言え空白を全角幅にしたいのはSimSun・Gulim・MingLiUの場合でしょうから、一応実用的と言えるんじゃないでしょうか。

ただしXPではダメでした。Gulim化の場合にしか使えません。



まぁXPをいつまで考慮すべきなのかという問題ですけど。

追記:
(1)で少し触れましたが、これらの文字はMacでは透明にならないそうです。

 一部のユーザには文字化けしてしまう空白文字 - ニコニコ動画まとめwiki

あらためてご指摘をいただいたので参考まで。