ニコニコもようやく脱Flashへ向かうようで、先週HTML5版の視聴ページが公開されました。
「動画視聴ページ HTML5版(β)」提供開始のお知らせ - ニコニコインフォ
まだ対象は一部のユーザーに限られているようですが、幸い自分は切り替えられたので見てみました。
下図はプレーヤーのサイズを標準(中画面)にしたところです。
HTML5版の方が若干小さく見えますが、動画の表示領域は同じ(640×360) でした。HTML5版は黒枠が無くなった分、コメントの表示領域が少し減っています。
下図は大画面にしたところです。
Flash版に比べてかなり大きくなります。デスクトップPCだと従来の大画面は小さく感じて拡大して使っていたので、これはありがたいと思いました。
下図はフルスクリーンにしたところです。
どのサイズにしろ、動画を開くのが軽くなり快適に感じました。
まだベータ版だからか、設定は下図の項目しかありませんでした。
またコメントパネルで過去ログを表示しようとしたところ、日時指定がプルダウンでスマホアプリのようなUIになっていました。
さてコメントの表示ですが、標準サイズで見るとHTML5版の方がくっきり見えます。
文字に黒い縁取りがあるからです。実際に見るとわかるのですが、HTML5版のコメントはFlash版のような立体感がありません。そのため縁取りをしているのかなと思いました。
フルスクリーンで見るとけっこう違和感がありました。
文字のサイズもFlash版より大きくなっています。これは改良していただきたいです。
改行のコメントもできるのですが、従来のCtrl+「.」やAlt+「1」「0」といったコマンドは効きませんでした。
その代わり、あらかじめテキストエディタ上で改行を入れたコメントをコピペすることができました。コマンドを知らなくてもかんたんに改行できるようになるのは、いいことだと思いました。
下図はbig16行のコメントを複数重ねたところです。
少なくともこのケースで見る限り、HTML5版でも同じように表示されるみたいでした。
Flash版と決定的に異なるのは、CJKフォント変化が発生しないことです。
一方で、フォントを指定する新たなコマンドが追加されています。
[動画]プレイヤー(HTML5版) - ニコニコヘルプ
下図はWindows 10上のMS Edgeで、新コマンドgothic・minchoを試したところです。
※Flash版では、このコマンドの効果は反映されません。
字形からの推測ですが、gothicは游ゴシック・minchoは游明朝ではないかと思います。
Chromeだとminchoの字形が少し違いました。
これも推測ですが、同じ游明朝のDemiboldというやつに見えました。
それにしても游ゴシックや游明朝?(7や8.1にはないのでは)と思い、7でも見てみました。
gothicはGulim・minchoはSimSunのように見えます。これはChromeでも同じでした。
従来のフォント変化でおなじみのGulim・SimSunが表示されるということは、開発側としてはこちらが意図した挙動なのかもしれません。しかし日本語版Windows 10に、Gulimは標準ではインストールされていません。SimSunはインストールされていますが、これも表示されていません。今後この10と7の違いがどうなるのか、気になるところです。
いずれにしても、フォントを明示的に指定できるようになるのは画期的だと思いました。
特定の記号によって意図しないフォント変化が起きることもなくなります。またOSのバージョンやブラウザの違いによるコメント表示の差異も、これでなくなっていくことを期待したいです。